ジルテックとザイザルは、どちらも抗ヒスタミン薬の第二世代に属する医薬品です。
第一世代の抗ヒスタミン薬の欠点を改善した薬という点では共通しています。
ただ、同じ世代に属していてもジルテックは第一三共株式会社から1998年より開発・販売されたのに対し、ザイザルはグラクソ・スミスクライン株式会社から2010年に販売されており、時間の開きがあります。

年々急速な進歩を遂げる医療界の10年は大きく、ザイザルはジルテックに比べ薬の効果が長持ちする、副作用である眠気の作用が出にくいといった特徴は見過ごせない相違点です。
ジルテックの薬効成分であるセチリジン塩酸塩にはR体とS体が含まれており、この2つのうち作用を長持ちさせて副作用を出にくくするR体だけを抽出したのが、ザイザルの主成分であるレボセチリジン塩酸塩です。

もともとの成分は同じ光学異性体ですが、このように含まれる物質が異なるため人体に及ぼす効果も大きく変容します。
強い効き目と効き目の早さは保ちつつ、持続時間は延長することができるため、ザイザルはジルテックの服用量の半分で済みます。
ジルテックは1日に10mg服用するのが一般的ですが、ザイザルの服用量は5mgです。
さらに、セチリジンからR体のみを抽出することで副作用が出にくくなっている上に、用量が半分で済むため、眠気の症状が軽減される点もより相乗効果を生み出しています。
眠気の作用の他に、頭痛や口の渇き、下痢や便秘といった抗コリン作用も全体的に抑えられている点にも注目です。

ただ、ザイザルは発売されてさほど時間が経過していないため、市販薬は存在しません。
服用するなら、医師の診察と処方を受けることが必要条件です。
一方、ジルテックにはコンタック鼻炎ZやストナリニZといったOTC医薬品(市販薬)が販売されており、ドラッグストアで入手することができます。
コンタック鼻炎Zは、ザイザルと同じグライソ・スミスクライン株式会社から販売されているため(ストナリニZは佐藤製薬)、安心して使うことができるでしょう。

ジルテックの注意事項は年齢

また、ザイザルとジルテックの違いとして、服用にあたっての対象年齢も挙げられます。
ザイザルは生後6ヶ月から服用可能であるのに対して、ジルテックは2歳からとなります。
もちろん、両薬品ともに錠剤での嚥下は乳幼児には不可能であるため、液剤の活用が必須です。

さらに、ジルテックのOTC医薬品であるコンタック鼻炎ZとストナリニZは年齢制限が厳しくなります。
元であるジルテックも、そしてザイザルも錠剤タイプの場合は7歳以上からという制限がつきますが、コンタックやストナリニといった市販薬は、15歳以上しか服用できません。
15歳未満の乳幼児および小児の服用は禁じられています。
過去に医師からジルテックの処方を受けたからといって、15歳未満の子どもがOTC医薬品を服用できるわけではないので注意しましょう。

それに加えて、ジルテックとザイザルに共通して言えるのが、「第一世代より抑えられているとはいえ、副作用が出る可能性はある」という点です。
特にザイザルは副作用の低減をうたっていますが、両者とも効き目の強い医薬品であることに変わりはないわけで、体質や体調によって副作用が出ることは当然あり得ます。
翌朝倦怠感や眠気が残り、頭痛がする程度は普通に見られる症状ではあるものの、あまりに強いものが出る場合はすぐに医師に相談するようにしてください。

その他、2つの薬はともに長期間服用する場合、肝臓に影響が出る点も報告されているため、何らかの疾患を抱えている場合は特に定期的に肝機能の検査を定期的に受けるようにしましょう。
発熱や発疹、食欲不振や吐き気といった症状、皮膚や白目が黄色くなり始めたら肝機能障害の前駆症状なので、一刻も早く病院に行くことをおすすめします。